20100103

小学生のうちに身につけたい数式変換

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小学生の内に知っておきたい計算法則 早速ですが,次の計算問題を解いてみましょう.

    23×99=


という問題がでたら,小学生のうちは筆算を使って解く方法が一般的です.しかし,大人になって実践的にこのような計算に出会えば, 頭の中ではもうちょっと簡単に処理していると思います.

実践的な例を挙げれば,99円均一のお店で23点の買い物をする場合といったところでしょうか. 一点およそ100円 なので2300円くらいかな,と大体の当たりをつけていると思います.買い物であればこのくらいの精度で把握できれば問題無いと 思います.計算問題の検算(見直し)にも使えますね.

このような考えに基づいて式を変形していくと,この問題は暗算でも簡単に解くことができます.

     23×99 =23×(100−1)
=23×100−23×1
=2300−23
=2277


このような式の変形は,厳密には中学生になって学習する分配法則によります.まあしかし小学生は,かけ算が複数の足し算により 構成されることを知っているのですから,かけ算を足し算に変形してから考えれば上の式の展開は普通のことにも見えると思います.

具体的には,

     23×99 =23+23+・・・+23   (23を99回足す)
=23×99 +23 −23
=23×100−23

上の式の変化は23×99を,23を99回の足し算に変形して.その式に,もう一回23を足し100回足したことにしたいので,23を足してさらに 全体の値を変えないように23を引いて帳尻をあわせます.





ここで言いたいことは,設問のような特殊なケースの計算を高速で解けるようになろう,ということではありません.数式を, 具体的な値を使って自由自在に変換できるように練習しておこう!ということです.いずれ,(中学で)変数を使って式の変換を 学習していくことになっていますので,スムーズに移行できるのではと思います.

そこで,式の変換に関するドリルを作ってみました.小学校では,式の検算等 限られた範囲でしか使われないかもしれませんが,これを理解しているのとそうでないのとでは,後の理解のしやすさに違いが 出てくると思います.






[記事URL] http://dorilu.net/blog/?th=2010010300
カテゴリー:2項3項の計算ドリル(5)