ドリル・出来杉君   文字サイズ
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あのややこしい算数が便利な道具には到底 思えないという人も多いかもしれません.あの多量の計算なんかをやらなくて済むものなら, なるべく避けて通りたいと思う気持ちは,算数・数学嫌いの人も持っているでしょうし,数学を仕事等で日常的に使用しているような人も 同じ気持ちを持っています.


よくそろばんの基礎練習で,”1から10までの数をすべて足してみよう” という練習がありますね.


そろばんの上達を目的として,珠の動かし方を訓練するために,行うものですから,数学的な思考をこらして考えては,そろばん の練習にはなりませんが.本来の数学の意義としては,そちらの方向性を追求していくほうが”らしさ”はあります.

1から100までくらいの足し算であれば,まあなんとか人力でも可能かもしれません.1から10000までくらいでも暗算日本一とか のひとであれば,こなせるとは思いますがいずれ限界はあります.コンピュータであっても,ハードウェアの都合でたったひとつの値で あっても,その数値を格納するにはメモリを必要としますので,その容量における限界はとても大きい数ですがあります.

ところが,数学的に発想する場合にはいくつでも良い数(代数)を想定しますのでそもそも限界をつくりません.上の例のような 場合でもその規則性に従って等式をつくれば,ほしい条件を式に与えればいくらでも必要とする値を取り出すことができます.


ちょっと蛇足ですが,1から10までの足し算について
この足し算を図にして示せば,下図のようになります.ここで,●の数を数えればそれが答えです.


●●
●●●
●●●●
●●●●●
●●●●●●
●●●●●●●
●●●●●●●●
●●●●●●●●●
●●●●●●●●●●

この形を,●を数えやすいように次のように変形していきます.

● と ●●●●●●●●●●
●● と ●●●●●●●●●
●●● と ●●●●●●●●
●●●● と ●●●●●●●
●●●●● と ●●●●●●

これは,すなわち

1 と 10
2 と 9
3 と 8
4 と 7
5 と 6

というように組み合わになります.これら2値の組み合わせのは和は,どれも11になりますね.
それらが5組ありますので,答えは,

11×5=55

ということに.本当は代数式(いくつでも良い数をつかった式)で示した方が汎用的に使えますが,小学生向けにということですので, 考え方のみを示しました.


たとえ100までの数であろうと100万までの数であろうと,足す必要があれば僅か数回計算すれば,目的の数を算出できて しまいます.いくら電卓を使っても良いといわれても,100万までの数をすべて足すとなったら何日かかるかわかりませんね.

このように数学を例えて見ましたが,要するに考え方を工夫することによって多量の計算量を僅か数回に減らしてしまったり する道具が数学なんですね.


こんな感じでもし,数学・算数って便利な道具なんだぁとふと気付いたとしたら,本当の数学に触れることができた瞬間なんだと思います.



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